就学相談がグレーゾーンの子供におすすめの理由|聞くことや当日の流れまとめ

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私は、発達障害(ADHD疑い・多動傾向あり)の息子(5歳)を持つ親です。(この記事を書いている時点)

先日、就学相談に行ってきましたので、その体験談をブログにご紹介します。

結果としては、支援級ではなく、通常学級で週1回(2時間ほど)集団への支援を行う「通級」を希望し、その方向で話が進みました。

「就学相談は受けるべきか」「就学相談は行かなきゃ良かった」など、後悔されるケースも聞かれますが、我が家は行って良かったと思っています。

また、私は、発達障害のグレーゾーンのお子さんこそ、就学前相談は受けたほうがよいと感じています。

そう考える理由や、全体の流れも一緒にご紹介します。

なお、子供の症状や自治体により取り扱いが異なるケースが多々ありますので、一つの例としてご参考になさってください。

就学相談に行ってよかった理由

就学前相談に行ってよかったと思う理由は、「通級」に申込みができたから、です。

我が家が、5歳児健診で知ったのは、次のことです。

  • 通級はとても人気があり、入れない可能性が高い
  • 小学校1年生で入るのが子どもにとっても適応しやすい。
  • 通級は年度途中に入るのは難しく、1年以上待つこともある

「人気がある」=需要より定員が少ない、と言ったが方が適切ですね。

今は、通級の対象者が多いが、希望者が全員入れないというほど、定員が少ないと聞きました。

就学前相談に行かない場合は、小1から「通級」に通うことはほぼ難しいのが実状のようです。

発達障害のグレーゾーンである場合、通級を希望されるかされないかは親御さんの考えにもよりますが、「通級」を希望するなら、「就学前相談」はメリットが大きいと思いました

我が家は、通級を希望していたので、「就学前相談」を希望し、そこでスムーズに申込みすることができました。

ただし、「支援級」か「普通級」(通常学級)で迷っている、というケースでは、親の希望と自治体の担当者の意見が異なると、必ずしも親の希望通りにならないケースもあると聞きます。

その場合は、慎重になった方がいいかもしれません。

ただ、発達障害のグレーゾーンの場合、田中ビネー式知能検査を先に受けていれば、大幅な知能の遅れがあるかないかが分かります。

自治体により、IQ70~85が境界知能としてグレーゾーンであることが多いようですが、IQ85以上であれば、普通級以外を勧められるリスクは低いかと思われます。

お子さんにとって、通級に行くことがプラスであるか迷っている場合は、就学前相談を受けて、「普通級」のみか、「通級」にするかを検討することも選択肢としてもいいかと思います。

就学相談の流れ

以下のような流れで就学相談を受けました。

1.電話で日程を予約する

自治体によっては、個別に電話申込みが可能な場合と、通園している園を通しての申込などがあるそうです。

我が家は電話での申込みでしたが、早めに6月頃に予約の電話をしたら、最短で8月と言われました。

すぐに予約できるわけではありませんので、なるべく早めに確認することをおすすめします。

2.当日に就学相談を受ける

こちらも自治体によって、「個別」「集団」など方式は異なりますが、我が家は結果として「個別」のみとなりました。

当日は子供と、親2名で行きました。子供は必ず一緒に来てくださいと言われました。(子どもの面談もあるため)

自治体の教育委員会側は、2名(ベテランの方と若めの方)でした。

ベテランの方は、お話を聞いていると小学校での勤務経験がある方のようでした。

大まかな流れの説明を受けながら、以下の書類を記入します。

  • 就学相談の情報が小学校に伝えられることの承諾書
  • 子供の発達の記録(健診で記録するような、はじめて立ったのはいつか、発語はいつか、などや、日常生活で1人で出来ること、または親の介助を必要とすることなど、発達で心配なことなど、より詳しいもの)

書類の記入する項目(発達の記録)は、母子手帳を見ながら書いたり、内容が多く、時間がかかります。

説明を聞き終えると、(まだ親の書類記入が終わらないので)平行して、ベテランの方が、子供に対して簡単な質問とテストを行っていきます。

その後、親からいくつか質問をして、ベテランの方が答えてくださいました。

その間、子供は、ちょっとしたおもちゃが置いてあるすぐ隣のスペース(親もすぐ隣でお互いに見えるすぐ隣の位置)で、若手の職員の方が遊び相手をしてくれました。

最終的に、親の希望(通級希望)を確認されて終わりました。

所要時間は、全部で1時間ほどでした。

3.結果の通知を待つ(通級等の希望の場合)

すぐ来るのかと思っていましたが、我が家が受け取ったのは12月上旬でした。

通級への「承認」通知を無事に受け取りました。

就学前相談で子供に聞くことやテスト内容

ベテランの方が主に、子供の対面に座って、優しく話しながらテストを行っていきました。

  • 絵やひらがなをみて、答える
  • 人の顔や、動物の形をあてはめるパズル
  • 〇〇を描いて、と指示される(△、□の図形など)

堅苦しい雰囲気ではなく、リラックスさせながら、「緊張していてできない」のか「実際にできない」のかなどを確認している様子でした。

例えば、子供がパズルを「難しいからできない~」と言っても、「そうだね、でも、もしかしてここ、これじゃない?」など、助けながら進めてくれたり、一度間違えたところも、「じゃあ、またやってみようか」など、再度チャレンジさせてみるなど、子供の様子ややる気をみながら確認していました。

就学前相談の前にした方がよいこと

今回、行ってみて分かったことですが、事前にしてよかった、ということは

  • 5歳児健診を受けて、小児科医に「ADHD・多動傾向あり」の診断を受けていたこと
  • 田中ビネー式知能検査Vを受けたこと

この2点です。

まず、「ADHD・多動傾向あり」の診断を受けていたため、集団の行動観察は省略できました

なお、診断書は出てないのですが、と伝えると、「それは必須ではない。そういう診断・話があった場合はそれでよいです」とのことでした。

もし、医師の診断を受けていなかった場合は、また別の日に行動観察(子どもが何人か集まって、専門家が特別な支援が必要かを観察する)を行う必要がありました。また1日休むのも大変なので、1回で済んだのは助かりました。

また、田中ビネー式知能検査では、IQが出ますので、この結果を持参すると、知能レベルが客観的に結果が出ているので、「知能の遅れがあるか」について話が早いです。

息子はIQ約90でしたので、知能の遅れはないという判断にもつながったのではないかと思います。

もし、知能の遅れがある場合は、特別支援学級や特別支援学校の選択肢が出てきますが、

  • 田中ビネー式知能検査でIQが90(平均(100)よりは下だが、大幅な遅れはない)
  • 当日のテストの結果(知能の遅れはないと判断された)

にて、そういった特別支援の対象にはならないとのことで、その内容はほとんど触れられませんでした。

なるべく短時間でスムーズに行うために、この2点は行っておくと良いと思います。

ひらがなの勉強

上記2点以外で、挙げるなら、子供が「ひらがな」を読めるように練習しておくと安心かと思います。

知能テストの一環として、ひらがなの読みがあったからです。

親の私の感覚ですと、「ひらがな」は小学校で習うもの、というイメージがありましたが、子供の保育園のクラスをみていると、年中クラス頃から、ひらがなを読める子供が半数ほどいる印象でした。

知能テストにも含められていることから、就学前に「ひらがな」を読めることが望ましいとされているのではないかと思います。

「クラスの友達は、ひらがなが読めるけど、自分はできない」という苦手意識がめばえており、息子は「ひらがな」を練習させようとしても、嫌がってなかなか覚えられませんでした。

ですが、少しずつ練習したかいがあり、半年ほどで基本は読めるようになりました。

(「ばびぶべぼ」、「きゃきゅきょ」、などはまだ難しいですが)

この就学前相談で、「さかな」など、ひらがなを読めたときは、心のなかで、「読めるように練習しておいて良かった!」ととても嬉しかったです。

子供は吸収が早いので、やる気になれば、すぐに覚えるのかもしれませんが、親の安心のために、やっておいてよかったことのひとつに挙げさせていただきました。

まとめ

我が家の息子は、5歳児健診を受ける直前までは、診断名がついていず、でも健診では「言葉の遅れ」「多動傾向」などを指摘されてきて、グレーゾーンと呼ばれる発達障害だったと思います。

5歳児健診にて、「ADHD」疑いという診断がつき、「小学校生活は、苦しいものになるだろう」という先生の言葉がありました。

それを何とか、学校生活に適応し、楽しいものにするには、と考えて、「通級」に行くという選択をしましたが、それが、本当によかったのか、小学校に行って実際にどうなるのか、まだ不安はあります。

ただ、後悔のないように、できるだけのことはしておきたい、という気持ちです。

通級は、基本1年で終了し、その後また継続するかは相談できるので、できれば、小1で通級に通いながら学校生活にうまく慣れて、小2になるときには普通級のみで大丈夫だ、ということになれれば、一番いいのかな、と感じています。

実は、私は小学校の教員をしている友人もおり、最終的にはその友人たちの言葉が決め手になりました。

またくわしくは記事にまとめたいと思います。

我が家の体験談が、少しでも参考になれば幸いです。