よく言われますが、小学校入学前に「自分の名前が読める、書けるようにしておきましょう」という言葉。
確かに、この言葉は間違ってはいないかもしれません。
ただ、実際は、かなり違う現実が待っていました。
私の実感では、それは、学校のタテマエであると思います。
特に、小学校入学後、6月に直面した話が家の体験談をご紹介します。
6月は学級崩壊がおこりやすい「魔の6月」ともいわれますが、我が家では、ひらがなの面で困難が待ち受けていました。
「小学校でひらがなを習う」のは昔の話?
ズバリ、小学校に入って、6月時点でスラスラひらがなを読める子の割合は、私のクラスの担任の先生によると
- 小1でひらがなをスラスラ読める子は3~4割程度
- 1文字ずつ、くぎって読める子は半分(5割)
- 残りは、1文字ずつも読むのに時間がかかる子が1~2割
でした。
私がびっくりしたのは、大人のようにスラスラ読める子がこんなにいるのか!ということ。私の感覚としては半分くらいいるイメージでした。
私の小学校時代を振り返ると、「小学校に入ってからひらがなは習うもの」という感覚がありました。
確かに、同じ保育園でひらがなを読める子は、早い子で年中頃からいました。
年長クラスでも、半数はひらがなを書けている、という印象。
でも、ママ友の別の幼稚園では逆に「ひらがなは一切やっていない」とも聞いたりして、少し安心していました。
その意識でいると、「今の時代は確実に遅い」「入学前にはじめるべき」ということが私の実感です。
(そのことに、気づいたのは小学校入学して、6月でした。)
4月・5月はひらがなの練習は1文字ずつ
入学した当初は、「遅い子に合わせてゆっくり進めます」と先生が言っていたとおり、4月~5月の国語のひらがなの練習がゆっくりだったので、安心していました。
- 国語の授業:ひらがな1文字ずつ、1枚プリントで表面を学校で練習
- 宿題:プリントの裏面を練習する
別の小学校では、1日2文字と聞きましたので、学校によって差があるかもしれません。
小学校入学後は1日に、ひらがなに1~2文字を練習することが多いかと思います。
魔の6月、音読が始まる
その、ひらがな1文字ずつ練習が終わるのが、6月末でした。
そして、6月の19日頃から、平行して国語の授業で、「音読」の宿題がはじまりました。
これが、急なんですね!!
「1日1つずつ、ひらがな書く練習しようね~」
だったのが、
「はい、文章で一人で全部読んでください」
に一気にむずかしくなるんです。
1文字ずつ、書く練習していた子が、そんなスラスラ読めないですよね、普通。
宿題でも、いきなり、2ページ分10行くらい、突如として子供が音読する必要がでてきます。
その翌週(6月の最終週)には、「おおきなかぶ」の話に入り、今度は音読が4~5ページほどに一気に増えます。
6月のスペードが早すぎるのにとまどいながら、親も宿題につきあって、ひらがなを1文字ずつ、子供が苦しみながら読んでいくのをひたすら応援することに。
それが、6月中旬から始まります。
「4月・5月に入学して慣れるのに精いっぱいの子供に、ひらがなも並行して急ピッチで覚えさせて、スラスラ読めるようにするって、ムリじゃない?」
「これ、入学前に、ひらがな読めるようにしておかないとだめ、ってことでは…」
それが、6月に気づいた現実でした。
みなさん、学校や世間の「自分の名前が読めればいい」という言葉が、タテマエであることを忘れてはいけません。
一応、学校教育はひらがなから始める前提として、「入学前には読めるようにしておきましょう」とは、多分先生たちも(本当は言いたくても)言えないのでは、と思います。
小学校の先生に聞くべき「ひらがな」の質問
ズバリ、「『音読』はいつから始まりますか」を聞いておくといいでしょう。
上記のとおり、
- ひらがなの書きの練習が終わる
- 音読のスタート ←ここが一気に難しくなるポイント
ですので、音読が何月頃から始まるのかを確認しましょう。
それまでにはひらがなを読めるようにしておかないと、子供にとってはかなりのストレスとなります。
「〇〇ちゃんや△△くんは、スラスラ読めるけど、ぼくはできないな」となります。
ただ、もちろん全員がその時点でスラスラ読めるわけではありません。
私がクラスの担任の先生に6月の時点で面談で質問したところ、答えは上述のように
- クラスでスラスラ読める子は3~4割程度
- 1文字ずつ、くぎって読める子は半分(5割)
- 残りは、1文字ずつも読むのに時間がかかる子が1~2割
ということでした。
少なくとも、1文字ずつは、読めるようにしておくといいでしょう。
そうでないと、読めない1~2割になってしまい、かなりの遅れをとることになります。
6月の土曜公開授業で「スラスラ問題文を読める子」が
息子の小学校では、年間数回、土曜日の授業が公開される日がありました。
6月にあった土曜の授業で、まずびっくりしたことが「算数の問題文をスラスラ読める子がいる」ということです。
授業がこのように進んでいきました。
先生:「はい、この問題文が読める人~?」
子供:半分くらいが手をあげている
先生:「では、Aさん」
Aさん:「あかいあめが4こ、きいろいあめが3こあります。ぜんぶでなんこ あるでしょう。」
先生:「はい、今度は別の人で、読める人~?ではBくん。」
Bさん:「あかいあめが4こ、きいろいあめが3こあります。ぜんぶでなんこ あるでしょう。」
先生:「はい、じゃ、全員で!」
全員:「あかいあめが4こ、きいろいあめが3こあります。ぜんぶでなんこ あるでしょう。」
という流れです。
うちの息子は、ひらがながかろうじて読めるレベルでしたので、まったく、スラスラ読めていず。
「あ、ぜんぜんついていけてないかも…」ととっても焦りました。
ひらがなが読めないことのデメリット
私の息子が直面したリアルなデメリットです。
- 学校の授業がむずかしく感じる。
- 先生が黒板にひらがなで書いた指示が読めずに困ることがある。
- まわりのできる子と比較して、自分はできないと感じてしまう。
- 国語だけではなく、他の教科の取り組みも遅れる可能性がある。
二次的な大きなデメリットとしては、総合して、「授業・理解が難しい」→「学校行きたくない」になることですね。
これは、なんとも困ってしまいます…。
息子の場合は、なんとか、音読で特訓をして、7月半ばには、音読自体には慣れてきて、1文字ずつが、だんだんと単語ずつくらいには読めるようになりました。
慣れてくるにしたがって、「学校行きたくない」とごねることが少しずつ減ってきました。
スムーズな小学校生活のためにも、「ひらがな」を慣れておくこと、読めるようにしておくこと、できれば書けるようにしておくことは大切です。
6歳でひらがなが読めないと学習障害?
6歳でひらがなが読めないと学習障害では、と心配する方がいるかもしれません。
お子さんの状況によって、様々なケースがあるので、心配な場合は、専門の先生や小児科の先生に診てもらうのが一番確実です。
ただ、息子のクラスのケースでは、担任の先生によると、ひらがなを1文字ずつでもスムーズに読めない子は1割はいる、ということでした。
このような場合は、単純に「ひらがなを練習していない」「まだ覚えていない」「慣れていない」というケースも大いにあり得ます。
まずは、「ひらがなポスターを貼る」「ひらがなを一緒に読む」ところからやってみましょう。
息子も、ひらがなをなかなか覚えず、なんとか覚えたと思ったら、まったく練習していない期間があると、あっという間に忘れてました。
忘れたらやりたがらず、ふりだしに戻る感じで、また覚えなおして…の繰り返し。
ひらがなはおぼえた後も、繰り返し、1日少しずつでも練習していくことが大事なんだ、と実感。
子供は、覚えるのも早いけど、忘れるのも早いです。継続が大切なんですね。
小学校入学前に読み書きできないお子さん向け
早い子なら、ひらがなもあっという間に覚えると思いますが、息子のようになかなか取り組んでくれない、という子に効果があったのは、王道ですが以下の2つ。
- ひらがなポスター(1文字ずつ絵があるもの)
- ベネッセのチャレンジタッチ(タブレット)
息子も紙のドリルは嫌がりましたが、チャレンジタッチ(タブレット)は楽しめる工夫があり、進んでやるようになりました。
もっと早くやらせておけば、数か月の差でも、苦労がずっと減ったのに、と思います。
チャレンジも、紙の教材とタブレットがありますが、息子のようになかなか取り組めないお子さんなら、断然タブレット一択です。
親の負担がまったく違って、楽です。
- 親の〇付け必要なし
- 動画でわかりやすい説明あり
- 国語の教科書にも準拠して、音読(読み)機能がついている
正直、私はタブレット学習に抵抗があって、最後まで悩みましたが、始めてみれば、この結論にすぐたどり着きました。
紙教材は、自分で取り組めるお子さん向け。
やる気を引き出すところから始まるなら、断然タブレットです。
クラスでも、相当な数のお子さんがやっているようで、担任の先生も、国語の授業で新しい文章を読むと、「チャレンジでやった~」と子供がみんなで話している、とのこと。
まずは試してみて、お子さんの反応をみてみるとよいかと思います。
まとめ
保育園時代から、他のお子さんがどんどん、ひらがなを書けるようになっていくなか、息子はなかなかやりたがらず、すでに保育園時代から「周りの子はできるのに、自分はできていない」と劣等感がありました。
文字に対して、苦手な意識ができてしまったんですね。
人のペースはそれぞれでもありますが、やっぱり、小学校入学前に、ひらがながスムーズに読めるようにしておくと安心です。
ただでさえ、小学校に慣れるまで子供の負担は大きいもの。
せめて、ひらがなは心配なく読めるようにしておくと、負担が減るなと感じました。
ただ、無理して勉強が嫌いになっても困るので、ベネッセのような楽しむ工夫がたくさんある教材を利用するのが、親にとっても、子供にとっても一番かな、と思います。