【連ドラ】カムカムエブリバディの英語(ヒロイン安子)普通の女の子が渡米するまで

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on the airの文字 英語表現

連ドラ「カムカムエブリバディ」はラジオの英語講座にまつわる物語。

そして、NHKの連ドラ史上初、3世代に渡って3人のヒロインの100年を描く話でもあります。

英語講座というだけでも、気になりますが、この連ドラでは、英語の他にも、ジャズや時代劇などのキーワードも、ちりばめられています。

ここでは、一番はじめのヒロイン「安子」と、安子の話す英語や、英語学習について、印象に残ったところをご紹介します。

ネタバレも含まれますので、もしまだ見てない方はご注意くださいね。

安子の英語学習のモチベーション

安子は、英語を流ちょうに話す「雉島 稔」と出会い憧れ、勧められたラジオ英語の講座を、さっそく聞き始める安子。

英語の上達のために、ラジオ英語を聞くのは、昔ならず今でも王道中の王道です。

プロの講師の指導を無料(+テキスト代)で受けられるわけですから。

でも、そうはいっても、なかなか続けられないのが現代に生きる多くの人の本音ではないでしょうか。

それを、安子は毎日、朝6時に起きて、聞き続けます。

教えてもらった次の日から。

そして、稔への恋心をあきらめなければ、という傷心の時期でさえも、ラジオの時間には目が覚めてしまう。

継続できたのは「愛の力」とも言えますが、私が注目したのは、ラジオ英語講座を初めて聞いたときの安子のこの言葉です。

稔に英語を聞いたかと問われて、安子はこのような内容を答えています。

「よくわからないけど、英語が音楽みたいでおもしろい」

実は、これは、私も子どもの頃に抱いた気持ちと同じでした。

「英語の発音が、音楽のメロディーのようで、きれいだな」と思ったんですね。

意味はよく分からなくても、音楽のようで聴いているだけでも心地いい。

そう感じることは、英語学習を続けられるひとつのポイントかもしれません。

その後安子は、稔さんと結婚し娘「るい」が生まれますが、やがて生活もままならない辛い状況にもなっていきます。

その中でも、安子は、英語学習を続けていきます。

そこには、稔さんを思う気持ちと、カムカム英語自体に安子が救われたというエピソードも出てきます。

これは、後々にまたお話しますね。

安子の英語が急に伸びたと思った瞬間

「安子」を演じる主演の上白石萌音さんは、もともと英語が堪能な女優さんでしたので、監督さんが「まだ英語ができない設定の時期は、どのようにレベルを落とすかの作業だった」という主旨のコメントをされていました。

はじめは、たどたどしかった安子の英語が、「あれ?いつの間にかかなり英語が上達した?」と私が感じた瞬間が2回ありました。

1回目は、安子が娘のるいに、子守唄として、「the sunny side of the street」を歌っていたときです。

戦時中に、敵国の言葉として、やがてカムカム英語が放送されなくなり、しばらく英語を聞く機会がなかった安子。

それでも、安子は稔との思い出の曲、るいの命名のもとにもなった曲を、「決して聞かれてはいけない」子守唄を、歌い続けていました。

主観的なことではありますが、ここで安子の英語の発音が急に良くなったと感じました。

それはきっと、

  • 言葉ではなく、音楽の歌詞として歌っていたから
  • 繰り返し、繰り返し歌っていたので、上達したから

かな、と推察されます。

2回目は、進駐軍のロバートと初めて出会い、会話をしたときです

花屋さんのおばあさんとロバートがうまく会話が通じていないのを見て、「May I help you?」と声をかけるシーンですね。

始めて、ネイティブの英語を話す人の英語を聞き取り、会話をしています。

一瞬だけ、野生に生えている花「wild flowers」を言う時に少し、考えたような間がありましたが、それ以外はほぼ流ちょうに話をしていました。

英語がまったくできない私の主人は、「ラジオだけで、あんなに話せるようになるかな?」と言っていました。

それについて考えてみました。

ラジオを聞くだけで、安子ほどの英語力はつくか

私は、第1話から見ていましたが、「ラジオを聞くだけで、安子のように流ちょうに話せるようになるのか?」については、基本的には難しいが、

  1. どれだけ集中して聞き、自主練習をしたかによる
  2. 高いモチベーションがないと難しいと思う

というのが私の意見です。

あの時代には、今では一般的な「番組をリピートして聞く(録音機能やオンデマンドなど)こと」ができません。一日に、番組が繰り返し放送されることはあるかもしれませんが(後半では放送時間が夕方になっていますね)、番組を見る限り、一日一回の放送だったようです。

つまり、繰り返し聞けないということは、リスニングを鍛えるには、その時間に集中して聞けるかが、鍵となります

そして、スピーキングについては、話す相手を家族なり見つけて練習するか、自分で独り言で練習するかとなります。

これについては、安子は、家事をしながら、英語を練習しているシーンが見られましたので、やはり隙間時間に熱心に英語を勉強していたと推察されます。

つまり、安子は、一般的には難しいと思われる、ラジオ英語のみで、流ちょうに英語を話せるようになるというワザを、勉強熱心さで成し遂げた、ということになります。

安子が支えられたカムカム英語の講師の偉大さ

娘のるいをおぶってなかなか売れない芋飴を売る帰り道、再び耳にしたカムカム英語の講師の平川唯一先生の優しい語り口を聞いて、「英語を聞くのはつらかった。夫を思い出すから。でも、カムカム英語を聞いて元気になった」と語る安子。

もし、英語をまったく勉強していなかったら、そのようには感じないでしょう。

ここは長年ラジオ英語で学習を継続してきた安子が、その英語、ひいては自分の努力に、救われる場面です。

カムカム英語の内容も、番組ではいろいろと紹介されますが、私が印象に残ったのは、英語レッスンが始まる前の、平川講師のコメントです。

一番びっくりしたのは、

なるべく1人ではなく、2人以上で、聞いてくださいね。一緒に聞く人がいると継続しやすくなります」という主旨のアドバイスです。

そんなモチベーションアップのことまで、番組を通して伝えていることに、さすがだな、とうならされました。

また、ラジオでは指導しにくい「発音」について。

例えば「6」を発音する最初の音は「シ」でも「セ」でもなくその中間だ、と言っていました。

きめ細かな指導だな、と感じました。

他にもクリスマスの文化についても、日本とは違う面を詳しく説明していたり、私もつい引き込まれてしまうような内容でした。

戦争に負けた日本が敵国の言葉である英語を学ぶ。時は流れてはいますが、そのような内容だからこそ、安子が夕方カムカム英語を聞こうと、道を歩いていると「どこの家庭からもカムカム英語を聞く音が聞こえた」ほど、日本国民に愛されていたのでしょう。

「普通の女の子」安子が渡米するまで

幼いころは特に夢もなく、普通の生活を愛でる女の子であった安子。

雉島の家から「るい」を放されそうになっても、「絶対にるいを放さん」と言っていた安子が、娘るいとの悲しいすれ違いによって、るいと離れて渡米することになってしまいます。

るいから安子に放たれた「I hate you」の言葉は、英語を一緒に学んできた安子にとって、どれだけのショックを与えたでしょうか。

ただ、子を持つ一視聴者としては、それでも、嫌われても母として、るいのそばにいてあげてほしかった、という思いもあります・・。

ロバートが安子に言った「英語学習を続けてください。英語はあなたを思いもよらない場所へ連れていってくれます」という言葉が、思い起こされますね。

そもそも、「稔」と出会っていなければ、英語を勉強しなかったかもしれない。

娘のるいと、カムカム英語を聞くこともなかったかもしれない。

ロバートと、英語で会話して近づくこともなかったかもしれない。もちろん渡米することも。

安子にとって、英語は、人生そのものを左右する大きなきっかけとなったものでした。

きっと明るい結末があるであろう、その後の「るい編」で、母娘の和解があることを期待しましょう

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