子どもを怒らない技術:牛乳をこぼしたら、何て言う?

座っている子供 子育て・教育

悲しいときー、子どもが牛乳こぼしたときー。

そう、これが水だったなら、麦茶だったなら…。

そう思っても後の祭り。

よりによって、牛乳。また掃除か、またか…。

一瞬、脳内で考えがめぐり、子どもに出る言葉は、

「またこぼしたの?!何やってるの!!」

コレ、私が、怒ってしょっちゅう言ってた言葉です。

でも実は、これって良くないパターンだそうです。(逆効果という・・・)

こちらの本で学びましたので、これはすぐ実践したい!と私が感じたことを含めてご紹介します。

怒りたいとき、子どもに伝わるスキルとは?

親がついつい、カーっとなって怒鳴りたくなるとき、ありますよね?

私もしょっちゅうです。私はこんなに怒る人間だったのかと思わされています。

でも、実際、子どもに響くのは、そういった怒り方ではなく、効果的に伝えるスキルを使えばいい、と教えてくれています。

例えば、そのスキルのひとつが「ありのままを伝える」

子どもが牛乳をこぼしたとき

「何してんの!」ではなく、(×)

「牛乳がこぼれちゃったね」と事実のみを伝える。(◎)

子どもは怒られると反発するけど、事実のみを伝えると、そこからどうしたらよいのか自分で考えるようになるのですね。

ゲームをやめる時間を守れないとき

「約束を守れないなら、やる資格ないよ!」は逆効果で(×)

「約束の〇時をすぎたけど、ゲームをまだやっているね」(◎)が効果的。

・・・実は、私もよく、食いしん坊の息子へ「約束を守れないなら、もうご飯ないよ!」とか、よく言ってしまっています。(反省)

つい、ご褒美をちらつかせて、行動をさせようとしてしまいます。

でも、すぐには効果がでなくても、根気よく、ありのままを伝える方が、長期的にみて、子どもが自分で判断力をつける助けになるのでしょう。

親は、辛抱強く、事実を伝える、を心がけたいと思います。

専門家の知恵を借りて

これ以外にも「一言でいう」「気持ちを伝える」など4つのスキルが挙げられていました。

こちらのスキルはアメリカの児童心理学者(アデル・フェイバとエレイン・マズリッシュ)が10年以上かけて親子向けのワークショップを行い研究して本にまとめられたとのこと。

10年・・・待ってると子どもはあっという間に大きくなります。

時間がない子育て真っ最中の我々は、先人たちの知恵を学ばせていただきましょう。

この「話をしっかり伝える」スキルは以下の本にも詳しく書かれています。

怒りたい時は、オープンクエスチョンで返す

もう一つ、すぐ実践できそう!と思ったのが「オープン・クエスチョンをする」ということです。

クローズドクエスチョンイエス、ノーで答える質問
(例)今日は楽しかった?
オープンクエスチョン答えが一つではない質問
(例)今日は何が楽しかった?

例えば、子どもがなぜなぜ星人になったときには、

子:なんで?
親:何だと思う?何でだろうね?

と答えてみると、子どもが自分で考える機会を多くすることができたりします。(親は楽をしつつ)

実は、怒りそうになったときにも、使えるんですね。

○○しなさい!(×)と言いたくなったら、

→なぜ○○しなきゃいけないと思う?(◎)

*〇〇したくないんだね、でも・・・を頭につけるのも効果的。

 

どうして〇〇できないの! (×) と言いたくなったら、

どうしたら、〇〇できるかな? (◎)

もし□□だったら、〇〇できるかな? (◎)

これ、意外と何にでも応用できるんですね。

怒りそうになったら、

何で、いけないんだと思う?

何で、ママはこうしてって言うんだろうね?

と問いかけてみる。

この本でこのワザを知ってから、私がよく使うようになったのが、

遊び食べを始めたら、

「何で食べてるときに遊んだらいけないんだろうね?」

なかなか夜寝ないときは、

何で、早く寝ないといけないのかな?「早く寝ないと明日の朝、困ることあるかな?」

などなど。

ひたすら、質問をたたみかけてみる。(なかなか、すぐには、言う通りにはいかないので、時間があるときに使えるワザですが)

きっと子供の脳内では、思考が巡らされると思うので、長い目でみると、子供のためになる気がします。

また、少なくとも、その場で感情的に怒るのを回避することはできます。

つい、カーっとなって怒ってしまいそうなとき、お試しください。

全部できなくてもOK!

他にも、子育てにいいことをまとめたこちらの本は、幅広く、専門家のアドバイスを取り入れながら、子育てに必要な例を具体的にポイントがまとめられています。

この本が対象にしている子どもは、会話ができるようになる「3歳~小学校6年生」とのこと。

でも、筆者自身も高校生のお子さんがおり、まだまだ使えると感じることもあるそうです。

こういった良い子育て本は、まだ子育てに追われる前の妊婦さんや、まだ0歳のお子さんをもつ親御さんにも読んでもらいたいと、個人的には思います。

筆者の加藤紀子氏は、プレジデントファミリーなど、教育分野を中心にさまざまなメディアで取材、執筆をしているそうで、きっと長年の仕事で積み重ねられた、子育てに必要なエッセンスが詰まった本です。

ただ・・・全部読んでも、正直、全て実践するのは、「無理無理~」と言いたくなるような、盛りだくさんの内容です。

それも分かった上で、「全部できなくてOK」と前書きでも言われているように、気になったところや、これはできそう!ということを、少しずつ取り入れられるのが良いと思います。

なお、「話を「しっかり」と伝える」 (牛乳こぼしたときの話) は11番目のメソッドで、

「オープンクエスチョンをする」は21番目に紹介されています。

おまけ

こちらの本は、表紙には書かれていませんが、それぞれ100のメソッドのページの上に英文の副題のような一文があります。

それは、

100 Best Ways to Encourage Your Child

あなたの子供を励ます100の最善の方法、と言えるでしょうか。

やっぱり、主役は子どもなんですね。

子どもって、大きくなるのがあっという間。

ドタバタの毎日でも、子どもにとって何がいいのかは常に考えていきたいものですね。